大和路線の有料座席サービスが10月23日から復活する。
1988年3月13日(一本列島)の改正から2011年3月12日改正まで運行されていた「やまとじライナー」の実質的な後継となる。

やまとじライナーとは、1988年の加茂ー木津間電化開業時から2011年改正まで朝の下りは木津⇒湊町(94年9月4日よりJR難波)間、夜の上りは大阪⇒(関)加茂間で運行された座席定員制の普通列車である。
運行開始当初の乗車整理券(1988年)
やまとじライナー乗車整理券1988
381系6両(特急くろしお号の間合)で、当時の時刻表(月刊の全国版)には記載がないが座席は停車駅毎に割当があり、ゴム印によって乗車車両(画像の王寺駅では1-2号車)が指定されていた。両端の1号車と6号車が禁煙車、中間の2‐4号車は喫煙可能だったのは健康増進法(2003年5月1日施行、その後の度重なる改正法)により受動喫煙対策(車内や駅構内の禁煙)が当たり前となった現代では隔世の感がある。
朝の下りは木津、奈良、法隆寺、王寺の4駅が乗車可能駅なので、禁煙1号車は法隆寺と王寺、6号車が木津と奈良、中間の喫煙できる車両は2号車が王寺、3号車が法隆寺、4号車が奈良、5号車が木津と奈良だったと思う。時代背景的に禁煙席の割合はまだ少ない。但し裏は取っていない。

健康増進法公布直後の乗車整理券(2002年)
やまとじライナー乗車整理券2002下り木津駅
京阪神地区のホームライナーは94年から準指定席制(車両と座番を指定、A-Dは先着順)となっており、停車駅間での窓側と通路側の割当数が平準化されている。

上り列車の乗車整理券(2002年)
やまとじライナー乗車整理券2002上り大阪駅
夜の加茂ゆきは2号と4号の2本が設定されていた。始発の大阪のほか、新今宮と天王寺から乗車できた。座席は大阪が5-6号車、新今宮が3‐4号車、天王寺が1‐2号車。


今秋うれシートのサービスが導入されるのは朝の下り(関)加茂⇒天王寺間と奈良⇒大阪間のそれぞれ2本(夜の上りはない)、やまとじライナーと異なり特急車両の間合ではなく一般列車の一部座席指定であり、乗車整理券ではなく指定席券である。
有料座席サービス「快速 うれしート」導入のお知らせ
(2023年8月24日 西日本旅客鉄道株式会社プレスリリース)